ip4ng02y.JPG尊敬するイラストレーターもりいくすおさんのサイト「くすお画主主義共和房」に、僕も予てからあるといいなと思っていた掲示板が満を持して登場、あまりでしゃばらない様にと思っていても、ドリフだとかドラえもんだとか、自分にとっちゃ、まるで昨日のヤンキース松井の二試合連続ホーマーの際に投げ込まれた直球の如く、ど真ん中ストレートな話題ばかりなので、(って、自分で勝手にそっちの方に話題引っ張ってる様な気もするが^^;)ついついダラダラと書き込んでしまい、ほんとお目汚しで「相済まぬ!」です。

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で、もりいさんのこのBBSでも、僕は「アニメ化前、単行本のドラえもんに『♪あのねQ太郎はね~』の新オバQ(声:堀絢子)の声を勝手にイメージしながら読んでいたので、あの大山のぶ代のダミ声のドラえもんには、当初相当な違和感を感じていた」という事を書きましたが、その「新オバQ」のオープニングテーマって、よく聴くとメチャクチャカッコいい曲だと思っております。

イントロがまずいきなりかっこいい。力強いキックで叩かれるバスドラのビートをバックに、非常に抑揚感のあるブラスパートでいきなりの幕開け。コード進行で言うところのⅠ⇒Ⅲ♭の音を巧みに使っている事で、聴く者に緊張感を与えるのです。
(あれかな、この曲って「Got to get to into my life」にインスパイアされたのかな、違うか^^;)

そして主旋律が始まると、後ろでベースがグルービーに動きまくる。そこにキッチュな堀オバQのメインボーカルと、タイトで精密な男声バックコーラスの掛け合いが絡み、息をつく暇さえも与えぬかの如く、聴き手のハートをわしづかみ。

本編のメロディは、よく聴くとⅠ-Ⅴ-Ⅳの典型的ロックンロール/ブルース進行で、子供の目線に合わせた歌詞ながら、バックは実は本格派志向を窺わせる(様な気がします)。

実際、子供の頃からこの曲には並々ならぬ憧憬を抱いてました。歌詞さえ変えればれっきとしたソウルナンバーになると。学生時代、マジメにこの曲をカバーしようと思ったことがありました。(が、すぐにモダンチョキチョキズが同じ事をした。僕の考えてたのはああいう風じゃなかったが)

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思えば、かつてのテレビマンガ主題歌(あくまでも「アニメ」じゃなくて)って、非常にヒップでクールな楽曲が多いっす。
僕の中では、この新オバQのテーマの他に

・ビッグバンドの壮大なスケールで疾走感のある「妖怪人間ベム」

・ファズギターのリフとこれまたうねりまくるベースがもはや単なる子供番組の主題歌の枠を越えまくっている「ハクション大魔王」

を加え、この3作品を、「テレビマンガ主題歌3大グルーヴィーナンバー」と勝手に自分で呼んでます。

キャッツアイあたりからだったか、いつの間にやらテレビマンガの主題歌は「テレビアニメのオープニングテーマ」となり、「タイアップとして最も有効なメソッドの一つ」として、アニメ本編とは関係のない歌詞をうたったいわゆる「J-POP」が、あてがわれるようになった気がします。

そして実際そんな楽曲がチャートを賑わし、幅を効かす様になりました。

今では僕もアニメをそんな力を入れて見ていないし、アニメ自身も「ヲタク」という層の確立を経て愛好者層の多様化がより進んでいる様なので、一概にそうとも言えないのかもしれない。この辺りは疎いので正直よくわかりません。

また仮にそうだからって、日本の音楽界ゼンタイ、いや全体の、世代層を越えた発展の事を考えたら、何もこの潮流を是正しなくてもいいのかも。

でも、僕はこういった「『こども向け』という限られた囲いの中で、それに拘る事なく、ただ己のセンスを信じ珠玉の名作を創造してきた」先達の華麗なる軌跡に、心から尊敬の念を抱きたいのでアリマス。

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余談ではございますが、もりいさんのBBSでも僕は「旧ドラえもん」の事は全く知らないと書きましたが、主題歌だけは知っています。というのも、この新オバQと、ハクション大魔王と、妖怪人間ベムが総て網羅されている夢の様な二枚組CDをかつてゲットしまして、その中にこの「旧ドラえもん」の主題歌も何故か収録されていたからです。

なんか歌詞のコンセプトが、義理と人情に厚い「男の中の男」としてのドラえもんをひたすら賛美するみたいな感じで、旧ドラの声優配役と同じく、ヒジョーに違和感を覚えた記憶があります。